三岐鉄道「乗車券」の変遷1
三岐鉄道三岐線の乗車券は現在も券売機での発売ではなく、西野尻(無人駅)を除く全駅で駅員による発売で、硬券乗車券となっています。普通入場券と自社線乗車券はB型(2.5×5.75cm)で、大矢知~大安・西藤原の各駅で発売の近畿日本鉄道連絡乗車券はA型(3.0×5.75cm)となっていて、近鉄名古屋・桑名・川越富洲原・阿倉川・近鉄四日市・塩浜・津の各駅区間が購入できます。
最近では、非接触型ICカードの普及でなかなか乗車券を手にする機会が無くなったと思いますので、是非手にとって見てみていただきたいと思います。ちなみに、三岐線の「硬券」乗車券は全部(近鉄富田駅東口も含む)で322種類発売されているので、コレクションしてみてはいかがでしょう!
ということで、まず三岐鉄道の連絡乗車券の変遷です。
いろいろとオークション等で掻き集めてみました!
現在は、発着駅の範囲がかなり限られてますが、昔はかなりバリエーションがあったようですね! とは言っても、近鉄連絡線の出来る1970(昭和45)年までは国鉄線への連絡のみとなります。
●梅戸井~津(昭和9年9月6日)A型、運賃96銭
地模様はまだ社紋では無く「RJC てつどうきつぷ」となっています。
当時は距離まで書かれたようで、56.8粁となっていますので、
梅戸井~富田~亀山~津のコースですね!
当時運賃:三岐29銭+鉄道省67銭=96銭
現在運賃:三岐390円+JR760円=1,150円
81年で、なんと1198倍(三岐線1345倍)になっています!
ちなみにこの区間、現在は近鉄富田経由で、近鉄線の津まで連絡乗車券が買えます。
ということで、同じ9月6日の乗車券です。
●梅戸井~津(平成27年9月6日)A型、運賃950円
消費税率改定後は、各線運賃と合計の計算式が書かれるようになりました。
●三里~彌富(昭和15年2月8日)D型、運賃60銭
地模様は社紋では無く「PRC しせつてつだう」となっています。
券面運賃:三岐35銭+鉄道省25銭=60銭
現在運賃:三岐450円+JR320円=770円
この区間は、現在は連絡乗車券の発売はありません。
●丹生川~名古屋(昭和19年4月2日)A型、運賃92銭(運賃変更)
地模様は社紋では無く「PRC しせつてつだう」となっています。
この乗車券の前日4月1日から運賃改定となっており、手書きで修正されています。
券面運賃:三岐50銭+鉄道省42銭=92銭(改定前)
現在運賃:三岐470円+JR470円=940円
この区間も、現在は連絡乗車券の発売はありません。
●丹生川~神戸(昭和20年11月1日)D型、運賃3円15銭
●丹生川~神戸(昭和21年3月1日)D型、運賃3円15銭
地模様は社紋では無く「PRC しせつてつだう」となっています。
第二次大戦でダッチングマシーンまで供出してしまったのか、日付がゴム印です。
どちらも運賃変更印が押されてますが、この時代は昭和19年4月1日、昭和20年4月1日、昭和21年3月1日と毎年運賃が改定されています。
券面運賃:三岐50銭+鉄道省2円65銭=3円15銭
現在運賃:三岐470円+JR3,350円=3,820円
この区間も、現在は連絡乗車券の発売はありませんが、昔はこんな長距離も発売されていたのですね!
●伊勢治田~四日市(昭和34年11月24日)A型、運賃80円
地模様は赤色三岐鉄道社紋となっています。
この頃、三岐鉄道は国鉄関西本線四日市駅まで乗入れを行っていたため、乗車券も当然連絡券がありました。
券面運賃:三岐70円+国鉄10円=80円
現在運賃:三岐470円+JR190円=660円
この区間も、現在は連絡乗車券の発売はありません。
●保々~霞ヶ浦(昭和43年2月11日)D型、運賃70円
地模様は緑色三岐鉄道社紋となっています。
券面運賃:三岐50円+近鉄20円=70円
現在運賃:三岐310円+近鉄150円=460円
この区間も、現在は連絡乗車券の発売はありません。
●宇賀渓口~近鉄名古屋(昭和45年9月20日)A型、運賃230円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
近年までの券面デザインにほぼ同じですが、この頃はまだ2日間有効になっています。
券面運賃:三岐120円+近鉄110円=230円
現在運賃:三岐450円+近鉄560円=1,010円
この区間は、駅名が変更になっていますが、現在も連絡乗車券が買えます。
●大長~富洲原(昭和54年3月21日)D型、運賃280円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
券面運賃:三岐210円+近鉄70円=280円
現在運賃:三岐350円+近鉄150円=500円
この区間は、どちらも駅名が変更になっていますが、現在も連絡乗車券が買えます。
●山城~近鉄四日市(昭和58年10月23日)A型、運賃270円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
近年までの券面デザインにほぼ同じで、当日限り有効になっています。
券面運賃:三岐160円+近鉄110円=270円
現在運賃:三岐270円+近鉄210円=480円
この区間は、現在も連絡乗車券が買えます。
●梅戸井~津(平成24年2月29日)A型、運賃920円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
消費税率改定前までの券面デザイン。
そして、現在はありませんが、かつては往復連絡乗車券も存在していました。
●西藤原~近鉄四日市(昭和58年5月3日)D型、往復運賃1,080円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
券面運賃:三岐660円+近鉄220円=1,080円
現在運賃:三岐1,040円+近鉄420円=1,460円
また、新たなコレクションが増えたら追記します。
最近では、非接触型ICカードの普及でなかなか乗車券を手にする機会が無くなったと思いますので、是非手にとって見てみていただきたいと思います。ちなみに、三岐線の「硬券」乗車券は全部(近鉄富田駅東口も含む)で322種類発売されているので、コレクションしてみてはいかがでしょう!
ということで、まず三岐鉄道の連絡乗車券の変遷です。
いろいろとオークション等で掻き集めてみました!
現在は、発着駅の範囲がかなり限られてますが、昔はかなりバリエーションがあったようですね! とは言っても、近鉄連絡線の出来る1970(昭和45)年までは国鉄線への連絡のみとなります。
●梅戸井~津(昭和9年9月6日)A型、運賃96銭
地模様はまだ社紋では無く「RJC てつどうきつぷ」となっています。
当時は距離まで書かれたようで、56.8粁となっていますので、
梅戸井~富田~亀山~津のコースですね!
当時運賃:三岐29銭+鉄道省67銭=96銭
現在運賃:三岐390円+JR760円=1,150円
81年で、なんと1198倍(三岐線1345倍)になっています!
ちなみにこの区間、現在は近鉄富田経由で、近鉄線の津まで連絡乗車券が買えます。
ということで、同じ9月6日の乗車券です。
●梅戸井~津(平成27年9月6日)A型、運賃950円
消費税率改定後は、各線運賃と合計の計算式が書かれるようになりました。
●三里~彌富(昭和15年2月8日)D型、運賃60銭
地模様は社紋では無く「PRC しせつてつだう」となっています。
券面運賃:三岐35銭+鉄道省25銭=60銭
現在運賃:三岐450円+JR320円=770円
この区間は、現在は連絡乗車券の発売はありません。
●丹生川~名古屋(昭和19年4月2日)A型、運賃92銭(運賃変更)
地模様は社紋では無く「PRC しせつてつだう」となっています。
この乗車券の前日4月1日から運賃改定となっており、手書きで修正されています。
券面運賃:三岐50銭+鉄道省42銭=92銭(改定前)
現在運賃:三岐470円+JR470円=940円
この区間も、現在は連絡乗車券の発売はありません。
●丹生川~神戸(昭和20年11月1日)D型、運賃3円15銭
●丹生川~神戸(昭和21年3月1日)D型、運賃3円15銭
地模様は社紋では無く「PRC しせつてつだう」となっています。
第二次大戦でダッチングマシーンまで供出してしまったのか、日付がゴム印です。
どちらも運賃変更印が押されてますが、この時代は昭和19年4月1日、昭和20年4月1日、昭和21年3月1日と毎年運賃が改定されています。
券面運賃:三岐50銭+鉄道省2円65銭=3円15銭
現在運賃:三岐470円+JR3,350円=3,820円
この区間も、現在は連絡乗車券の発売はありませんが、昔はこんな長距離も発売されていたのですね!
●伊勢治田~四日市(昭和34年11月24日)A型、運賃80円
地模様は赤色三岐鉄道社紋となっています。
この頃、三岐鉄道は国鉄関西本線四日市駅まで乗入れを行っていたため、乗車券も当然連絡券がありました。
券面運賃:三岐70円+国鉄10円=80円
現在運賃:三岐470円+JR190円=660円
この区間も、現在は連絡乗車券の発売はありません。
●保々~霞ヶ浦(昭和43年2月11日)D型、運賃70円
地模様は緑色三岐鉄道社紋となっています。
券面運賃:三岐50円+近鉄20円=70円
現在運賃:三岐310円+近鉄150円=460円
この区間も、現在は連絡乗車券の発売はありません。
●宇賀渓口~近鉄名古屋(昭和45年9月20日)A型、運賃230円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
近年までの券面デザインにほぼ同じですが、この頃はまだ2日間有効になっています。
券面運賃:三岐120円+近鉄110円=230円
現在運賃:三岐450円+近鉄560円=1,010円
この区間は、駅名が変更になっていますが、現在も連絡乗車券が買えます。
●大長~富洲原(昭和54年3月21日)D型、運賃280円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
券面運賃:三岐210円+近鉄70円=280円
現在運賃:三岐350円+近鉄150円=500円
この区間は、どちらも駅名が変更になっていますが、現在も連絡乗車券が買えます。
●山城~近鉄四日市(昭和58年10月23日)A型、運賃270円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
近年までの券面デザインにほぼ同じで、当日限り有効になっています。
券面運賃:三岐160円+近鉄110円=270円
現在運賃:三岐270円+近鉄210円=480円
この区間は、現在も連絡乗車券が買えます。
●梅戸井~津(平成24年2月29日)A型、運賃920円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
消費税率改定前までの券面デザイン。
そして、現在はありませんが、かつては往復連絡乗車券も存在していました。
●西藤原~近鉄四日市(昭和58年5月3日)D型、往復運賃1,080円
地模様は黄色三岐鉄道社紋となっています。
券面運賃:三岐660円+近鉄220円=1,080円
現在運賃:三岐1,040円+近鉄420円=1,460円
また、新たなコレクションが増えたら追記します。
この記事へのコメント
ICカードの普及で、券売機発行の券さえも使わない時代となりました。
昔、近鉄養老線でも硬券が発売されていました。大垣駅北口には近鉄の券売機が無かったため、養老線内は軟券、名古屋線など本線行の乗車券は硬券が売られてました。国鉄岐阜駅では、養老線への連絡切符が硬券でした。
そういえば路線バスも始発ターミナルには窓口があって、軟券が発売されてましたね。現在の三重交通のような「紙」ではなく「ボール紙」的な感じでした。今でもこんなバス乗車券を発売してるところはあるのでしょうか?
私も養老線の硬券乗車券、少し持っていたと思います!
昔、近鉄駅も三岐鉄道側窓口で近鉄線の長距離硬券が買えたように思います。
そして、路線バスの硬券ですね!
三岐バスにももちろんありまして、電車連絡の乗車券もありましたが、現在はバス連絡券は廃止されています。
ボール紙っぽいバス乗車券、ありましたね!
流石に、窓口で発売はもう残ってないのでは無いでしょうか? 近鉄四日市駅も早くから券売機が導入されていますし...
三重交通はまだ窓口で軟券(コピー紙のようなペラ紙)が発売されていますね。鵜方駅前の案内所で売られているのを見つけました。また外宮前の内宮行バス乗場でも発売されていますが、乗車するときに回収されてしまうので、持って乗ることはできませんね。
あと、湯の山温泉で近鉄ハイキングが開催されるときに、臨時に窓口が開いて発売されることもあります。
乗車券は、三岐鉄道と北勢地方の鉄道のを集めています!
なかなか硬券は出てきませんが、コツコツと!
入場券ですと、三岐鉄道の他、四日市・富田・桑名の年代別でコレクションを進めています。 また、近くアップしてみます。
三重交通の窓口軟券ですね。こちらは持ってないです。
三岐バスですと、回数券は少し持ってますけど。